担任のちぇんちぇー語録

「君たちは勉強優先だから、文化祭は準備と練習が簡単な合唱ね」

「じゃ、なに歌うか決めといて～」

「決まった？ああ、栄光の架け橋でいいじゃん」

「昼休み中、流しとくから覚えとけよ～」 

あれ？お店とか出さないの？
まぁどうでもいいけどね！早く終わって他のお店いっぱい回れるじゃん！



今何位？つーかクリックしちゃダメだよ。


今日は今週最大の失態をした。大失態だ。

「う～ソレマチソレマチ」
今、それでも町は廻っている3巻を求めて全力疾走している僕は、
予備校には通っていないが一応高校には通っている、ごく一般的な男の子。
しいて違うところをあげるとすれば、
Evangeline A.K.McDowellに興味があるってとこかナー。
名前は日向あかる（仮名）。

そんなわけで、帰り道にあるブックショップ、つまり本屋にやってきたのだ。
ふと見ると、「時をかけるこなたストラップ」とか書いてある雑誌が目に留まった。
こ、これは！コンプエース！
雑誌の付録に弱い僕はホイホイとコンプエース6月号を衝動買いしてしまったのだ。
そして実際はソレマチ3巻を買いに来たことを思い出し、急いで探す。
マイナーだからないかもしれない・・・？とか思ったが一生懸命探し―――

あ・・・あった・・・！

俺のターン！コンプエースとソレマチ3巻をレジに召喚！
かつてのデュエル友達、略してデュエ友と遊戯王カードと交換した図書カードを召喚！
足りなかった分は現金を特殊召喚！！
ターンエンド！

そして僕は軽やかな足取りで帰宅。これで全て解決した・・・はずだ。


どうしてボクがソレマチ3巻を購入したかというと、時は遡ること数時間前―――


朝、僕はバイセコーでスクールへ到着した。
正面玄関、いわゆる下駄箱の様子がなにやらおかしい。
生徒指導のセンコーと思われる数人が長机を並べて生徒たちの鞄を漁っている！
こ、これは！所持品検査ッ！！
一人の少年がデブのセンコーに華麗にビンタされ、怒声を浴びさせられていた。
なに持ってきたんだよお前・・・ビンタされるようなモノって・・・

つーかヤバイ！こいつはヤバイぜ！
なぜなら俺のバッグには先輩から借りたソレマチ3巻が眠っている！！
俺ピィィィイィィンチ！！しかし頭脳明晰の俺様はここであることに気が付く。
そういえば、この学校にはアニメーション同好会というものがあるではないか。
マンガなしにアニメーション同好会を語れるか？いいや！語れないね！！
だから俺は堂々と所持品検査を受けることにした。

センコーの前に鞄を置き、オープン！
「あー、こりゃあダメだな」
え？なんか言った？
そう言ってソレマチ3巻を俺様の美しき鞄から取り出すセンコー。
「後で取りに来い」
え？なんか言った？
ありえない！！ぶっちゃけありえないマックスハート！マンガだめなのかよ！
この超優等生の俺様が不要物を持ってきたなどと担任や校長に知られてしまったら、
スーパーエリートの俺様の世間体が丸潰れなわけで、
しかも、不要物を持ってきたとして特待を取り消される可能性も伴う・・・

ソレマチ3巻を華麗に取り上げられて生きる気力が失せた俺は、あることに気が付いた！
あれ？今、名前聞かれてなくね？
つまり、これは！名乗り出なければ俺様がマンガを持ってきたとはバレぬわけだ！
あれだけ大勢の生徒の所持品検査をしたセンコーが、
俺様一人の顔を正確に覚えているはずがない！！
完璧だ！このままスーパーエリートの俺は続行可能！！フハハハハハハ！！！！！

しかしまだ問題が残っていた。
先輩には、なんと言うのだ？

1. 「ﾌﾋﾋｗｗｗｗｻｰｾﾝｗｗｗｗｗｗｗ没収されちゃいますたｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
2. センコーに名乗り出て没収されたソレマチ3巻を返してもらう
3. 新しくソレマチ3巻を買って、あたかも借りたものを返すようにナチュラルに先輩に渡す

2はダメだ。
「マンガ持ってきたの僕ですすいません返してください」
なんて言いに行ったら俺様の特待が危ういぜ。
なにしろ不要物を持ってきたことになるからな！
1は・・・なんか、ムリだろ。
没収されたのは確実に俺様の失態。
つまり、答えは3だ！スリーだ！
今回のケースでは、没収された＝紛失した、となる。天文学的に考えて。
紛失したものは弁償するのが常識。
そして先輩に没収されたという失態を気づかれないようにナチュラルに返す。
完璧だ！俺の計画は完璧だ！さすが俺！アマガイ☆ミルガイ☆ナイスガイ！！


―――そして現在に至る。

ただ、一つ問題なのが、
先輩に借りた、つまり没収されたソレマチ3巻は中古で、ブックオフのシールが付いていた。
新しく買ったソレマチ3巻はどうみても新品だ。
果たして気づかれずに渡すことができるのか？

あー・・・・宿題やんなきゃ・・・・・